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相続の流れはどうなっている?

はじめに

不動産・土地相続手続きの全体的な流れを、フローチャート形式でご紹介します。

遺言書の確認

まず遺言書の有無を確認します。遺言書があれば、家庭裁判所で検認を受けてから開封します

(公正証書遺言であれば必要なし)。

相続土地財産・債務の概略調査

不動産・土地相続の放棄、または限定承認をするかどうかを決定します。

相続人・遺産の確認

被相続人と相続人の本籍地などから、戸籍謄本を始めとした必要書類を取り寄せます。

被相続人に関する書類としては、出生から死亡までのすべての除籍・原戸籍・戸籍が必要になります。

また、相続人はすべての法定相続人の現在の戸籍を集めなければなりません。

遺産分割協議

法定相続人全員の実印と印鑑証明書の添付が必要です。

協議成立

協議不成立

遺産分割書の作成

調停・裁判

遺言書があり遺言どおりに相続する場合には、

分割協議書の作成は不要です。

相続税の申告と納付

被相続人の死亡時の所轄税務署に申告とともに納税します。

延納・物納をするときは、このとき一緒に申請します。(被相続人の死亡を知った日の翌日から 10 ヶ月以内)

Q1

どういう場合に相続税がかかる?

 

遺産に係わる基礎控除額(課税最低限)より財産が多い時には相続税がかかります。

相続税の基礎控除額は、定額控除額 (5000 万円)と、相続人の数によって金額が変わる比例控除額(1000 万円 × 法定相続人の数)を合計したものです。

※相続開始前 3 年以内の贈与は、その財産の相続税の課税対象として相続税を課税されます(生前贈与加算)。

なお、贈与税の配偶者控除適用を受けた(又は受ける予定)財産は加算されません。

また、配偶者には税額軽減があり 1 億 6000 万円までは相続税がかかりません。これを適用させるかどうかは、二次相続も考慮した上で検討する必要があります。

Q2

相続税の申告と納税は、いつまで?

 

 

相続税の申告期限=納付期限です。

相続税の申告 ( 納税)は、被相続人(亡くなった人)死亡後 10 ヶ月以内です。

被相続人の住所地の税務署に申告します。納税義務者の申請により認められれば、延納や物納することもできます。

Q3

相続税の税額は、どのくらい?

 

相続税は、遺産総額と法定相続人の数によって決まります。

下表は、遺産総額でみる相続税額早見表です。(未成年者や障害者である場合は、納める税額が違ってきます)

計算の仕方は、こちらを参照してください。

Q4

相続税の計算方法は?

 

 

課税される遺産総額を算出し(遺産総額-基礎控除額)、法定相続分に応じて、各相続人の取得金額を求めます。

それを相続税の速算表を使用して、相続税の総額を求めます。

相続税の計算は、以下の手順で行います。

 例:遺産総額:4 億 8,000 万円 法定相続人:妻と子 2 人

「課税遺産総額」を求める

遺産総額(4億8,000万円)-基礎控除額(3,000万円+600万円×3人)=課税遺産総額(4億3,200万円) 

「法定相続分に応じた取得金額」を求める

課税遺産総額法定相続分法定相続分に応じた取得金額妻の分:4億3,200万円 ×1/2=2億1,600万円

子の分:4億3,200万円 ×1/2×1/2=1億800万円

子の分:4億3,200万円 ×1/2×1/2=1億800万円

 

「相続税の速算表」を使用して、「相続税の総額」を求める

妻の分:2億1,600万円 ×45%-2,700万円=7,020万円

子の分:1億800万円 ×40%- 1,700万円=2,620万円

子の分:1億800万円 ×40%- 1,700万円=2,620万円

各相続人の法定相続分に応じた相続税の総額

7,020万円+2,620万円+2,620万円 =1億2,260万円 

各人の納付税額

(法定相続割合で遺産をもらったとする場合)

妻の分:法定相続分(1/2)までは 配偶者控除により 0円

子の分:法定相続分(1/4)だから 1億2,260万円 ×1/4=3,065万円

子の分:法定相続分(1/4)だから 1億2,260万円 ×1/4=3,065万円

Q5

相続税を延納方法は?

 

 

相続税は現金で納税するのが原則ですが、現金での納税が困難な場合には

延納という納税方法を所轄税務署に申請することができます。

 ただし、全ての場合に延納が認められるわけではなく一定の要件を満たした場合にのみ延納が認められます。

一定の要件とは次の通りです。

 

■納税額が 10 万円を超えていること

■担保を提供すること

■申告期限までに延納申請書を提出すること

■現金による相続税の納税が困難であること

 

延納できる期間は原則として 5 年以内ですが、相続財産に占める不動産の割合によっては

最長で 20 年まで期間を延長することが可能です。

なお、延納すると利子税が課税され、

利子税率は相続財産に占める不動産の割合によって年 3.6 ~ 6.0%になっています。

Q6

相続税の物納方法は?

 

 

 

物納とは、現金によっても延納によっても納税が困難な場合に、

文字通り現物で相続税を納めることをいいます。

ただし物納できる財産は以下の 4 つに限られており、また事前に所轄税務署の許可が必要です。

 

■物納できる財産

国債・地方債

不動産・船舶

社債・株式

動産

 

物納には順位があり、1 と 2 が第一順位、3、4 が第二順位になっています。 

不動産について言えば、物納の順位は 1. 更地、2.底地、3. 貸家建付地、 4. 自宅の順になっています。

また、物納する財産の価格は、実勢価格では なく相続税上の評価額になっています。 

なお、物納は申請すれば必ず許可されるというものではなく、

国が処分 するのに不適格な財産は物納申請が却下されることもありますので、 注意が必要です。

 

Q7

アパートを建てた場合の相続税の評価は?

 

 

 

まず、土地の評価ですが、市街地の宅地は、通常路線価額によって評価します。

また農村宅地で路線価額の定められていない地域では、

固定資産税評価額に評価倍率を乗じて評価します。

アパートを建てた土地は、第一に、小規模宅地等の特例により、

200 ㎡までを評価額の 50%に減額することができます。

(自宅がある場合、要件を満たせば居住用の宅地は 330 ㎡まで 80%減額。

どちらを優先的に適用させるかは検討が必要)

また、居住用宅地と事業用宅地(400 ㎡まで土地評価額は 80% 減額)がある場合は、

それぞれの限界面積まで適用可能になります。

 

第二に、アパートが建っている土地は、「貸家建付地の軽減」があり、次の計算式によって評価額が下がります。

 

■土地の評価額 - (土地の評価額 × 借地権割合 × 借家権割合)

 

次に、アパートの評価ですが建物については、原則として固定資産税評価額によって評価しますが、

アパートの価額はその評価額から借家権割合(一部地域を除き 30%)を減額した金額になります。

さらに、アパートを建設時に発生するローンの債務は、課税遺産総額から全てマイナスできるため、

相続税を大幅に圧縮する効果があるといえます。

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